現代邦楽における最大の問題として、歴史の浅さゆえの定番曲目の少なさがあげられる。三木稔・長澤勝俊・船川利夫らが積極的に作曲を行っていたが、長い歴史を持つ洋楽クラシックや古典邦楽のコンサートのように多くのレパートリーはない。一般向けの公演へは現代作品を数曲、それ以外は民謡や童謡、西洋音楽などを編曲し、使用している。また洋楽系現代音楽との関わりもそれほど多くない。特に1960年代後半の邦楽ブームが終焉して以後は、個人レベルでの交流は多少あるものの、大規模な公的機関によるバックアップは(雅楽の委嘱新作を手がける国立劇場を除き)特に行われていない。これは洋楽系の現代音楽が日本では公的機関からの文化的育成としての保護をあまり受けておらず、したがってほとんど人口に膾炙せずごく一部のファンや関係者のみで狭いコミュニティを作ってしまっており、また邦楽系では特に近世邦楽系が縦割りの流派とその一門という形でやはり狭いコミュニティとなっている現状が挙げられる。
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しかしながら例えば武生国際音楽祭では毎年音楽祭の枠内で1回は必ず伝統曲および現代邦楽と洋楽系現代音楽を同時に取り上げる演奏会を催しており、日本音楽コンクール作曲部門でも室内楽が課題の年は選択できる編成に邦楽器を含めるなど、洋楽系現代音楽の立場から現代邦楽への歩み寄りが見られるのも事実である。日本音楽集団をはじめ、後続の水牛楽団、Aura-J、あるいは雅楽の伶楽舎、楽譜出版社のマザーアース、個人でも継続して委嘱を続ける演奏家など、邦楽系・洋楽系の区別を問わず、幅広く現代作品の新作の委嘱或いは出版により紹介している。また、邦楽器だけでなく、日本、中国、韓国などアジアの楽器を集めたオーケストラ・アジアのような団体も現代邦楽の幅を広げる活動をしている。こういった活動の継続から毎年のように邦楽器のレパートリーは蓄積されている。
また、上記のような現代音楽の流れとは別に、昨今ふたたび邦楽がブームになって来たこともあり、学生邦楽(大学の邦楽サークルを主体とするもの)をはじめとしたアマチュア邦楽はそれなりの人口を誇っている。